公益社団法人日本皮膚科学会が男性型脱毛症治療の人の治療方法を選定するために参考となる「診療ガイドライン」を作成

ストレスから起こる円形脱毛症や、病気や抗がん剤などの使用によって起こる脱毛の以外で、男性ホルモンの影響によって起こる男性の薄毛や抜け毛は思春期以降から起こる可能性があるので、若いうちから髪の毛のことで悩み、育毛に効果のあるシャンプーなどのヘアケア用品を使ってみたり、育毛、発毛に良いといわれる食べ物やサプリメントなどを採って努力をしている人がいます。
しかし近年男性型脱毛症、いわゆる「AGA」はその原因が、男性ホルモンの一種が前頭部や頭頂部の毛根にある物質によって、薄毛や抜け毛を起こすホルモンに変化することであることがわかってきたので、その原因となる物質を抑えたり、発毛を促進するための成分を含んだ内服薬や外用薬、または注入薬などで男性型脱毛症治療を専門に行う病院もたくさん出てきました。
またそれらの有効成分を配合されたヘアケア製品やローション、塗布薬なども市販されているので、男性型脱毛症を自分で改善することもできるので、薄毛や抜け毛に悩んでいる人にとってはとてもうれしいことです。
公益社団法人日本皮膚科学会では、それらの有効成分であるミノキシジルとフェナステリドを推奨しています。
ミノキシジルは毛乳頭細胞を刺激して毛母細胞の増殖を促進する成長因子を出させる作用があることが分かっていて、フェナステリドは男性ホルモンの一種を、抜け毛を起こさせるホルモンに変える物質の作用を抑えて、毛の成長を促すように導く作用があることが分かっているからです。
薄毛や抜け毛に悩む人が改善に用いる方法としては、それらの成分を配合したもの、またはそれら以外の育毛効果があるとされる成分を配合したヘアケア製品を使ったり、専門の病院に行ったりするほかに、かつらやウィッグををつけたり、人工植毛、自毛植毛などを行う方法もあります。公益社団法人日本皮膚科学会は、これらの男性型脱毛症の改善方法のなかでどのような方法が有効的で、どの方法はあまり有効性が認められないのかという「診療ガイドライン」を作成いていて、改善方法、治療方法によって推奨度をつけているので、それが治療方法を選定するうえで参考になり役立つものとなるのです。
推奨度はA、B、C1、C2、Dと5段階あり、推奨度Aは「行うように強く勧められる」もので、推奨度Bは「行うように勧められる」もので推奨度C1は「行うことを考慮してもよいが十分な根拠がない」というもので、推奨度C2は「根拠がないので勧められない」もの、推奨度Dは「行わないように勧められる」ものというようにAになるほど推奨度が高いというものです。日本皮膚科学会ではミノキシジルとフェナステリドを推奨しているので、ミノキシジルが配合された外用薬は推奨度Aとなっていて、男性にも女性の薄毛にも最適とされていて、フェナステリドに関しては内服薬として女性の薄毛にはDとなっていますが男性には推奨度Aとされています。
ほかに育毛に有効性があるとされているアデノシンやサイトプリン、セファランチンなどの外用薬に関しては男性に対しても女性に対しても推奨度はC1やC2とされているので、あまり勧められるものではないというように定められています。それと植毛に関してですが、自毛の場合には自分の毛を植毛するので、推奨度はBと高くなっていますが、人工植毛に関しては「行わないように勧められる」というDランクになっています。
ただこの診療ガイドラインは研究論文がないものに関しては推奨度が低くなっていて、研究論文がある医薬品が有利になって推奨されていることもあるので、推奨度が低くなっていても研究論文がないだけで、実は有効性があるという可能性があるものもああったり、個人によって薄毛の状態や治療効果が変わってくることもあるので、ガイドラインに従っていても「自分には合わなかった」ということもありますが、その時にまた別の方法を探す時にも、このような診療ガイドラインを参考にすることで薄毛に悩む人たちがどのような治療法を選定すればよいのかを考えるときに強い指針となることでしょう。
このガイドラインを参考にすることで、初めからあまり有効性がないので推奨度が低い治療法を試してみて費用ばかりかかったが、やはりあまり効果がなかったということが少なくなり、時間と費用を治療に有効的に使うこともでき、それらの成分を配合された内服薬や外用薬を病院で処方してもらうことにより安心して治療を進めていくことができることでしょう。

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